役割をもらえない時間が、ありました。 自分なりに積み重ねてきたつもりだったし、経験も、多少はあると思っていました。でも、いざ組織の中に立ってみると、思ったように力を発揮できない。評価もされない。頼られもしない。 「ここに自分がいる意味は何だろう」。そんな感覚だけが残っていました。
環境は厳しかった。社会全体が止まり、組織の動きも鈍くなっていました。「今は仕方がない」。そう言えば、楽でした。 でも、本当は分かっていました。うまくいかない理由は、環境だけじゃない。自分の力が、まだ足りていなかった。
腐るか、動くか
その場所で、役割をもらえなかったとしても。評価されなかったとしても。 「じゃあ、何もしないでいるか」と言われたら、それは違いました。
まだ学びたい。まだ人と関わりたい。まだ、自分の知らない考え方に触れたい。そんな気持ちだけは、消えなかった。
そこで私は、学びの環境を変えるという選択をしました。 今いる場所で役割が与えられないなら、別の場所で、自分にできることを探す。誰かに用意してもらうのではなく、自分で選びに行く。
その環境では、派手な成果が出たわけでも、目立つ立場だったわけでもありません。でも、日々、誰かと考え、やり取りを重ね、小さな役割を果たしていく。その積み重ねが、確かにありました。
居場所は「与えられるもの」ではない
振り返って思うのは、居場所は「待っていれば与えられるもの」ではなく、「自分で選び、関わり続けることでできるもの」だったということです。
役割がなくなったとき。評価されなくなったとき。そこで立ち止まるか、別の学びの場を探すか。この判断は、キャリアアップのためでも、評価を取り戻すためでもありません。学びを止めないための判断でした。
経営をしていると、必ず「居場所を失う瞬間」が訪れます。 うまくいかない。必要とされていない気がする。自分が場違いに思える。そんなとき、何もしないという選択もあります。 でも私は、学び続ける環境だけは、自分で選び直しました。